えす、えぬ、てぃ

好きなものの話をしよう

文フリが終わりました2024

文学フリマが終わりました。今年も文学フリマ大阪に参加して来ました。できたら事前にブログで告知したかったんですが、バタバタしてるうちに当日を迎え、バタバタしてる間に1週間が経ってました。こわい。

 

 

 

去年、Creepy Nutsオールナイトニッポンが終了したことを自分の中で消化するために本を出す、と決め、実際出して。
そこで本を手に取ってくれた方から「好きなものについてまとめた本を出しなよ」と背中を押され、じゃあ、と星野源さんについての文をまとめた本を出すことにしました。
なんせこのブログも(自覚はあるけど)ともかく更新頻度がバラバラだし、ジャンルもバラバラ。確かにそれが何かしらのジャンルごとにまとめられた方が、確かに読む側としては分かりやすい。


何より「好きなものの話」を読みたい、と思ってもらえることは無性に心強く、じゃあ出しちゃおう!と決心しました。

 

 

 

最初に出す本を源さんの話にしたのは、冒頭の「はじめに」にも書きましたが、私が一度、今自分がやってるような好きなものの話、の根っこ、大好きな面白いや楽しいを手放そうと思ったことがあったからです。
何かを好きでいることに疲れ、傷付くことが怖くて、だったら最初から何かを好きでいることをやめたらいい。私にとって「好き」は面白いや楽しいということです。


だけど、それは違うぞ、と思えたのは星野源さんに出会ったからでした。この人を好きになると自分が持ってる自信や価値観がひっくり返る。なんとなくそんな予感から「好きになるまい」と思っていたことが信じられないくらいに、圧倒的に支えられた4年間でした。
いや、ある意味でめちゃくちゃ納得がいく気もします。
一度固めかけた「面白いや楽しいを諦める」という価値観を覆してもらったわけなので。

 

 

そんなわけで、そんな本のはじめにです。

f:id:tsuku_snt:20240915224135j:image

 

f:id:tsuku_snt:20240915224141j:image

 

f:id:tsuku_snt:20240915224146j:image

 

f:id:tsuku_snt:20240915224150j:image

 

 

 

 

そして本を作りながらふと、出会ったやまねよしの様の絵に「自分にとっての表現の話がしたい!」と急遽出すことになった「たとえば こんなかんじ」。


これも、ほとんど衝動みたいな本です。こうしてブログを書くこと、そしてラジオごっこをやることに今年、心が折れそうになったことがありました。
誰にとっても意味がないんじゃないかとか、「この程度」と言われるものなんじゃないかと数日、悶々と悩んでめそめそしたりもしました。
それでも、やりたいからやるんだ、とやまね様の絵を観て思って、ちゃんとそれは本という形にして残そう、と決めました。衝動だったけど、今、やって良かったなあとしみじみ思います。

 

f:id:tsuku_snt:20240915224215j:image

 

f:id:tsuku_snt:20240915224220j:image

 

f:id:tsuku_snt:20240915224225j:image

 


今回は、去年と違い、色んな人を巻き込みました。表紙を作ってくれたやなぎちゃん、絵を依頼させていただいたやまねよしの様。一緒にブースを作り上げたソラ吉ちゃん、ブースだけじゃなくお品書きや無配のポストカードも作ってくれたminoriさん。それから無配からアクセスしたら今回のコンセプト「星座と灯台」のイメージ動画にアクセスできるようにしたりもして。

 

 

 


こちらの動画は学生時代の先輩のモリコ先輩と、音楽をmuseoに。いきなりの依頼にも関わらず、二人とも最高なものを作ってくれました。まじで観てほしい。

 


それから。文フリで実際にお手にとってくださった皆様、本当に本当に、心からありがとうございました。

 


2回目でも変わらず、文フリって圧倒的に楽しくてそれから、ちゃんと絶望するな、と行き交う人を見ながら考えていました。特に私が参加するようになったここ2年は出展者も、入場者も凄まじい人数がいます。

これだけの人が本を作りたいと思い、実際作ってたくさんたくさん、本が並んでいる。その中で、自分が本を出す意味ってなんなんだろうといつも挫けそうになります。


特に私は私の好きなものの話、というわざわざ本にする意味って?と聞きたくなるような題材なこともあり、途方に暮れます。
あれだけたくさんの本がある中で手に取ってもらう、の難しさについても考えてしまう。
だけど、そう思いつつ、終わって数日、考えていました。

 


今回、去年のラジオ本を読んで、と新刊を買ってくださった方がいます。ブース前で見本誌を読んで、じゃあ、と買っていってくださった方がいます。
あれ、本当に物凄い経験だと思いました。
目の前で自分の文が受け止めてもらえるかどうか、が見える。ドキドキしながら本を読む人を眺めたあの数分間は、たまらなく苦しくて、幸せでした。
あの数分間を思い出したり、本を手に取ってくれた方の言葉を思い出したら、なんだか、やってけるような気がしています。

 


それでもやっぱり「誰に頼まれてなくても自分がやりたいからやる」という軸は、これからも、文を書くときもラジオごっこをやるときも忘れずに、手放さずにいたい。そう思ってます。
思ってるけど、きっとそう思い続けることができるのは、そうしたら誰かに絶対に届く、と信じられるあの瞬間があったからです。本当にありがとうございました。また、どこかで読んだり、聴いたりしていただけますように。

 

通販もやってます。よろしければ!