えす、えぬ、てぃ

好きなものの話をしよう

FULL THROTTLE

配信されたあの日、春の澄み渡った空の下で聴いたことが嬉しかった。

 


TAKAHIROさん、というひとは本当に明るいひとだ、と思う。自分の今まで好きなもの中でも若干異彩を放つようなひとで、でもその表現に触れる度に「いや好きなんだよなあ」としみじみする。いまだに「TAKAHIROさんが好きで」と言うと「つくさんが?!」と言われるが、もう6年近くも好きなのだ。小学生が高校生になるくらいの年月好きなのだから私的にはもうすっかり自分の中で自分を構成する一つの存在である(もちろん、好きに期間は関係ないけれど、自身のなかですっかり馴染んだ、という意味で)

 

 


さて、そんなTAKAHIROさんの新曲とライブ音源を含んだ配信EPが4月10日に配信された。
綺麗なジャケットが印象的な配信EPで、最初は「ライブ音源聴けるのありがたいな〜最近はLDHくんもいっぱいライブ音源出してくれて嬉しいな〜」くらいに思っていた。思っていたのだけど、新曲に何よりぶん殴られて、こうしてブログを書いている。
その曲の名前は「FULL THROTTLE」。
ちょうど今週末ファイナルを迎えるTAKAHIROさんのソロツアータイトルと同じである。

 


私は、この曲が好きだ。
初めに一回聴いてたまらずまた頭から聞きなおし、仕事終わりにもまず再生。

 

 

 

人と一緒にいる人の音楽だ、と思った。
なんでだろう、私がTAKAHIROさんがバンドメンバーと過ごしている時の表情が好きだからかもしれない。その演奏にそんな彼らと楽しそうに音楽をする姿が浮かんだからかもしれない。
だけど、この曲に限らず、TAKAHIROさんの音楽はいつも「人と一緒にいる強さ」を感じる。
例えばそれはダンスパフォーマンスを伴うEXILEの楽曲もそうだし、最強メンバーが揃ったAOSの楽曲もそうだ。
人柄を知ってるからこそだ、と言われてしまえばそれまでなんだけど、だけど、そこが好きなのだ。

 

 


TAKAHIROさんのどこが好きなの?と問われるたびにそのお顔も、スタイルも音楽も、お芝居も、と色々浮かぶけど、結局人柄なんだよな、とこの曲を聴きながら思う。

  

 

 

びっくりするくらいポジティブで、だけどそれは「悩まない」ではないのだ。
数年前LDH promiseという本が出版された。LDHでルールとして定められることとそれに対しての所属メンバーが思い思いのエピソードや自身の考え方を書いている本だ。また、そういうルールを定めているのはHIROさんがこれまでの自身の経験から同じような「しなくてもいい失敗」をしないように、と考えたからだ。若いうちからの失敗は買ってでもしろ、と言われるのが常だけど確かにしなくていい失敗、すると信頼を失うだけの失敗はちゃんと回避して過ごせた方がそりゃいいよな、と思いつつなんだか目から鱗のような気持ちになったものだ。

その中のTAKAHIROさんの文がたまらなく好きだった。担当のルールに対してのエピソードはもちろんだけど、締めの言葉で「でもそれで自分の漢ぶりが上がるなら獣道でも歩いていきたい」。記憶のままで書いているので細かいニュアンスは異なるかもしれない。だけど、ともかく、その「転けないためのルール」をありがたい、としつつ、それはそれとして必要なら獣道道だろうが、転けようが進む。そんな気持ちとして私は読み取って、いやもう、好きだな、と思った。
思えば、彼を好きになるきっかけだった「ワイルド・ヒーローズ」のキー坊のお芝居でも私はそんなことを思ったのだ。

 

 


この人、まじで自分の人生全部を本気で生きてる。
しかもそれはずっとポジティブなわけじゃない、ないのだけど、ネガティブなんてものに自分の時間をやるつもりもさらさらないんだろうな。
私は、TAKAHIROさんのそんなところが好きで、きっと「この人を見ていたい」と思ったのだ。

 

 

 

 

そうして、このFULL THROTTLEである。

「窮屈な時代だ」から始まるし、休んでしまいたい、もう色々手放したい、と言いつつ、TAKAHIROさんはジムに行って好きな買い物をして、お酒を飲んだりする。
そんななんでもない、窮屈な時代だけど頑張ろうな、と励ますというには「何気ない日常」を過ごす彼の言葉が、好きだ。結局歌ってんだ、というフレーズを聴くたびに嬉しくなる。

 

 

 

そうか、そうだよな。
底抜けに明るい、というよりもネガティヴやマイナスに彼は真摯に捉えつつも、変に大きくなんか、しないんだな。それよりも明るく歌ってしまった方が、きっと楽しいから。
そういうことがTAKAHIROさんの「フルスロットル」なんだな。
そんなところが、格好良くて全然なれないけど自分もそう在りたいと思うから、私はこの人が大好きなんだ。
そんなことに、この楽曲で気付いた。だから私は、この曲が大好きだ。

 

 

 

 

最後に。

 

 

勝ち負けなんて興味ないけど自分にだけは諦めたくない

 

 

そのワンフレーズに春に書こうとして止めていたこのブログを書こうと聞き返して呻いた。そうだよな、諦めたくないな。諦めないほうが、いいですよね、そうだよな。