大変だ、と思う。ぼくらは奇跡でできている、が火曜にあって
獣になれない私たちが水曜にある。
いやもう、週間の予定としてこんな見事な並びがある…?って震えるレベルである。
ぼくらは奇跡でできている、は普通ではない主人公相河が、みんなの普通を少しずつ変えながら奇跡を起こす話であり
獣になれない私たち、は有能で人当たりがよすぎる主人公晶と何でも正直に言う毒舌な恒星のラブコメだ(今のところ、ラブコメみは感じられていないけど、きっとここからラブコメになるんだろう。たぶん。
一見、関係ないようなドラマの感想を並べて書いてるのは理由がある。あるのだ。
たまたま録画の関係でぼくらは奇跡でできている2話→獣になれない私たち1話を続けて観た私はびしゃびしゃに泣いてしまった。
「普通」というのは、私たちのすぐ隣にある。
そうするのは当たり前でしょ、なんで分からないの、なんで「普通」に「みんなと同じように」できないの。
使い古された言葉だけど、そんなことに揉まれてあるいは私たち自身も誰かにそれを求めて毎日過ごしてる。
けもなれの晶はそれを読むことが演じることがとんでもなくうまい人なのだ。そして、うまいのは「そうじゃないこと」がどういうことか他の人よりも強く明確に分かってるからじゃないか。なんか、そんなことを思う1話だったんですけど…!
まんぷく(現在の朝ドラ)の感想でも言い続けてるけど、笑える人ほど、穏やかな人ほど、そうやって空気を読んで、なんか、なんかさあ…と思う。
じゃあ、それを止めればいいなんてことを、時々言いますけどね。
むしろね、最近はそれがトレンドなんだろうな、とちょっと剣のある言い方しちゃいますけど、空気読んで顔色伺ってそういうのしなきゃいいじゃん、ありのままでいきましょう、みたいな、そういう、やつさあ!
そりゃそうできたら良いわけですが、それを突き詰めた結果があの晶の働く会社の人々じゃん???!
それをサイテー、って感じながら、同じ口で「好きに生きて良い」とか言われると待て待て待て、と思うわけですよ。待て待て待て、困るやろがーい、困ってるやろがーい。
しかし、じゃあおし殺せ、とも思えないのだ。思えなくなってきてるのだ、みんな。だから、好きに生きようがトレンドになるのだ。
そもそも、ドラマだけの話をするなら、もう晶ちゃんに人の目なんて気にせず自分の好きな服着てブーツ履いて生きて欲しい気持ちになっちゃってるのだ。
で、ここで、ぼくらは奇跡でできている、ですよ。
「普通」じゃない彼の登場ですよ。
普通じゃない変人で常識が通じない人間が、じゃあ、傷付かないかと言われればそんなわけなく、イー!!!と夜中寝る前に叫んだらその日あった嫌なことは消えるのだ、と相河さんはおじいちゃんに教えてもらったおまじないを大きくなった今も続けている。
「好きに生きてるあなたには、分からないでしょうね」と投げつけられる相河先生だって、傷付いてはいるのだ。傷付いて、嫌だと思って、それでも、ああして自分のまま生きる。
もう、この、八方塞がり感。それを、ぶち壊すことを、相河先生が2話で言ったものだから、私はこうしてブログを、書いてるのです。どうしよう、寝かせたけど全然まとまらなかったよ、とりあえず好きだって現象まとめるだけになってるよ、でもほんと、観て欲しいっていうか、観なくても良いんですけど、私は今期このドラマにどストレートにぶん殴られながら抱き締められてるよって話なのだ。
相河先生は、ずっと普通じゃなくて、だから誰かと仲良くなるのが苦手で、それがとんでもなく苦しかったけど大嫌いだったある人と、仲良くなれたから好きになれたからもう良い、と焼肉を「ひとりで」食べながら言う。
隣に座ってるだけの、歯医者さん水本さんが焼肉を「ひとりで」食べながら皮肉みたいに言う。それは良かったですね、誰と仲良くなれたんですか。
「僕です」
もう、本当に。
途中、大嫌いで仕方なかった人と、仲良くなれたからって言った時点で、なんとなく、過ぎった答えが最高の間と温度感で来てしまった。
別に、相河先生だって、自分が「普通」にてきないことも、だから人や世間とうまくやれないことくらい、分かっているのだ。分かっていて、だから嫌いで、だけど、変われなくてもっと大嫌いになって、そうやってきたのだ。
好きに生きてて良いですね、なんてことはないのだ。たぶん。だけど。それでも、自分と仲良くなれたから、良い、って相河先生は言うのだ。
もしかしたら、まだ時々は嫌いなのかもしれないけど。
「普通」に生きろとか「人と同じように過ごせ」とか、
かと思えば「自分のありのままで生きろ」とか色々あるけど、
もしかしたら、自分と仲良く過ごせるように生きろ、が1番しっくりくるのではないか?
そんなことを思う。もちろん、ドラマはそれぞれまだ序盤も序盤なのでもしかしたらこっから印象は変わっていくのかもしれない。それも含めて、楽しんでいきたい。まずは、この時点での感想を。