えす、えぬ、てぃ

好きなものの話をしよう

ポップンマッシュルームチキン野郎さんのセールが嬉し過ぎるので好きなお芝居の話をする

祭り!というツイートにはしゃいでいる。
ポップンマッシュルームチキン野郎さんがDVDをはじめ、様々なグッズのセールを開催するらしい。
それも60%オフというからちょっと心配にすらなる。



しかし、いつも生で観劇する時は遠征もあり、なかなか状況によっては思い切った買い物ができなかったから、この機会は大いに利用させていただきたい。



そんでもって最近友達がポップンさんを観てくれてものすごくものすごく嬉しかったので、
なんだか余計にポップンさんの話がしたい。
し、最近ずっとポップンさんのことを考えていたのでこれはもう、渡に船なわけです。



好きなものを「布教したい」という欲はとても薄いつもりだけど、でも好きなものを好きな誰かが観てくれることの幸せはどうしたってある。
好きなものは自分にとって宝物であり、お守りであり、自分の中で血肉に変わったものなのだ。
(だから布教したくないんだけど)


そんなわけで、好きなものはいくらでもしたいので、好きなポップンさんのお芝居の話をする。そんでもって、まだ持ってないDVDが手元に届くまでのわくわく感をさらに高めようという大作戦である。



○R老人の終末の御予定

リアタイ当時の感想ブログ
※ゴリッゴリネタバレしています


上演当時から思い入れがありすぎるお芝居である。
元々は「ふたりは永遠に」という短いお芝居があり、それが長く深くなった物語だ。

ちなみにそちらはYouTubeで観れる。


このもとのお芝居は、ポップンさんに出会ったころ何度も繰り返し観たお芝居だ。
そしてそれが長編になると知り、それがしかもビッグカメラヨドバシカメラの抗争から始まると知った時、心底なに言ってんの?と思った。


ロボットの話である。
ロボットは「生き物」か、という問い掛けは古今東西、色んな物語で語られる。あわせて、じゃあ心は魂はどこにあるのかという問い掛けも。
ロボットと生きるということ、音楽、死後の世界。そんなものが複雑に絡み合う。
ロボットがどんどん人間と当たり前のように「一緒に」生きること。その存在を愛したり恐れたりすること。また、そのロボットたちもまた何かを、誰かを愛すること。



私はこの物語が大好きだけど、同じくらい辛い。結構飲み込むのに時間がかかった物語だ。
心底楽しんだ自信があるのに、カーテンコールで呆然とし、本当に辛い気持ちになったのをいまだに、昨日のことのように思い出せる。
んだけど、その時の苦味含めてこのお芝居が好きだ。
途方もない「生きること」をまるごとに抱き締めるようなこの物語は、今日の私の軸のひとつになっている。


「魂とは、知性に宿る」
その台詞が、私の行動規範のひとつだったりする。


○殿はいつも殿

リアタイ当時の感想ブログ
※ゴリッゴリネタバレしています


このお芝居のことが私は好きだ大好きだ。
帰り道聞こえた観客の会話に「ああそういう風に観ることもできるのか」と驚いた。それはこの作品の中心に流れる優しさやだれか大切なひとへの願いが現実へと繋がる瞬間だった。


作家であるいなくなってしまった夫の最後の原稿。そこに描かれていた物語は手紙のような物語だった。
語られる死ねない殿様のお家を守るための切腹劇から始まる奇妙な男の人生。
二つの物語が並走し、物語が紐解かれていく。


なぜ「物語を描くのか」そして、それを受け取るひとのことを私はこのお芝居を観るといつも思い出す。
そしてこのお芝居のカーテンコールで語られた小岩崎さんの「この場にいる全員のこれからの幸せを確約します!」という言葉通り、あれからずっとこのお芝居に出会えた私は確かに幸せなのだ。


○二度目の蝶々は遠回りして帰る

リアタイ当時の感想ブログ
※冒頭からネタバレかましてます


もう毎回大好きなんだよな、から始まりかねないんだけどこのお芝居も例に漏れず大好きだ。
基本的にいつもなんにでも「どうしても」になれない私が、チケットを取っていないことに泣き、何日も悩み奇跡的に出たキャンセルで観ることができた作品。
寒空の下、当日券のために祈るように並んで、手にできた時、本当に泣きだしそうなくらい嬉しかった。
そして、本当に、この物語の人々が大好きで私は注文した瞬間からまた彼らに出会えることが嬉しくて嬉しくて仕方ない。


このお芝居には、タイチームが出てくる。日本とタイの話が交わって、話が加速する。


タイチームの人たちが本当に好きだ。



それぞれがちょっとずつ生きづらさを抱えていて、だけど飛び抜けて明るくチャーミングな人たち。
その人たちの何かを殊更に解決しようとはしない。しないけど、否定もしない。
ただ、そこにいる人たちの温度感、距離感が大好きだ。


観劇当時、「ちょっとだけ不幸だと、生きやすいことがある。」と書いていた。あれから数年経った今も、そう思ってる。
幸せの居心地の悪さのことを私はいつも考える。
だけど同時にあそこで過ごす彼らは、それでも幸せで決してただ不幸でいることを良しとはしないのだ。幸せになろうとするし、幸せにしようとする。


解決だとか、そういうことじゃなくて当たり前にあっけらかんと。




ポップンさんのお芝居はぶっ飛んでて、結構エグくて、でも、本当に優しい。
悲劇に溺れ過ぎることも、幸せを茶化すこともない。ただただ、目の前のひとを愛して笑っとけ笑っとけと背中を叩いてくれる。
能天気なわけじゃなくて、むしろ笑ってられない状況を知れば知るほど。
そういうお芝居ひとつひとつに出会えば出会うほど私は嬉しい。本当に大好きだと思う。
今回書いた3つのお芝居とまだ観たことないお芝居2つを私は注文した。


しばらくしたら、きっと我が家にあの最高なお芝居がやってくる。
その来訪を親しい友人がくるのを心待ちにするような気持ちでうきうきわくわくと待っていようと思う。