えす、えぬ、てぃ

お芝居の感想など

24日の17時から約2時間、いただけませんか

明日、17時に。そうツイートを見かけてからワクワクと楽しみにしている。

R老人の終末の御予定は、好きな作品の一つだ。それがYouTubeライブ配信されるらしい。

https://youtu.be/W0dhBqQfCCg


元々、上演当時も公演情報にドキドキと心が躍った。R老人の終末の御予定は更に前、上演された「ふたりは永遠に」の物語がベースにある。
私はこのお芝居が大好きだ。
短い話だから、良ければまずこのお芝居だけでも観てほしい。

https://www.youtube.com/watch?v=xL59Dd6heFI

 

好きな人が、自分の死を悲しまないように自分のロボットを作った天才発明家のお話である。私はこの短い話の中に詰まった優しい気持ちが大好きで大好きで堪らないのだ。
そして、それが長いお話となって上演されると聞いた時、とんでもなく嬉しくてその上好きな役者さんが出演されると聞き小躍りし、あらすじを読んで二度見した。

 


一部、公演サイトより抜粋する。
「その昔、東京と呼ばれていた都市では、ヨドバシファミリーとビックファミリーの二大マフィアの争いが年々激化の一途を辿っていた。
数千年以上前から続くこの抗争は、どうして始まり、なぜ自分たちが争っているのか、最早どのロボットにもわからない。」

 


いや、なんでよ。
いやいや、なんでよ。

 

どこに行ったんだ、ふたりは永遠に。ロボット要素だけじゃないか、何がどうなったらそうなるんだ?
混乱しながらあらすじを読み直すけどなるほど分からんということしか分からない。

だけど、私はこのよく分からないぶっ飛んだあらすじが大好きなんだよな。

 

そしてこのあらすじたちは後からじわじわと聞いてくるのだ。

かつ、嘘偽りない。このあらすじたちのとおり、舞台上ではヨドバシファミリーとビッグファミリーが抗争を繰り広げる。よく分からないと思うが、家電らしい戦い方で、血で血を洗うような?電気で電気を洗うような?抗争を繰り広げるのだ。

 


ただ、それも決して無駄な「悪ふざけ」なんかじゃもちろんない。
それらは、「ふたりは永遠に」の物語に密接に繋がってくる。

どんな話かといえば、とどのつまり「ハートのない愛情の物語」なのだ。

 


私のとても好きな人が以前心はどこにあるのか、という話をしていた。たとえば、切った髪はその人と言えるのか、言えないとして記憶を失ったらどうか。何があれば、その人はその人足り得るのか。
私はその問答が大好きで、よく思い出す。
そして、その解答の一つでこの「R老人の終末の御予定」を思うのだ。
もちろん、問いに対する答えはひとつじゃないんだけど。

 

 

お話を通して答えを知ったから、なんてことでもない。
こればかりは、観てもらわないと伝わらない。
観たらきっと伝わると願ってる。

不思議な話なんだけど「そういう台詞があるから」「そういう展開だから」そう思うというわけではない。
それもひとつの要素ではあるけど、なによりも私はこのお芝居を「体験して」心が動いて、どこに心や魂があるのかを知ったような気がするのだ。

 


と、ここまで長々と話しておきながら実は私はこのお芝居のDVDを持っていない。
大好きだとは胸を張って言えるが同時に私にとっておいそれと観れるお芝居ではなくて、だからDVDを手元に置いておけなかったのだ(でもそろそろ、手元に持っていたいな、とも思ってる。こうして無料公開されるからこそ、尚更)
今回公開が決まった、と聞いた時も友人のむせおに速攻でLINEした。むせおに観てもらいたかったというのがいちばんの理由だけど一緒に……このご時世だから当然「オンライン観賞会」という形でだけど……観てて欲しかった。
自分の心臓がどんなふうに跳ねるのか、どきどきもしてるからだ。


映像で観ようが、2回目だろうが、きっと新鮮にその時唯一の観劇体験をするだろうな、ということは確信を持って思ってる。

ああでも、本当に楽しみだな。大好きな彼らにまた会えるんだな。


このブログを、読んでくれる人がいるとして。もしも、明日17時から、お時間があれば一緒に観てほしい。それからどんな景色が見えたか教えて欲しい。

 

とびきり、抉られる話ではある。
観劇後、呆然ともした。だけど、「逆説的に」とんでもなく、愛おしくて優しい話なんだ。
だからあなたに、観てほしい。いま。

 

 

 

ところで、公演サイトを観たら吹原さんのコメントに微笑んでしまった。
「一生モノの宝物をプレゼントしてみせます!」
本当にその通りで、観劇してから2年間、何回あのお芝居を思い出しただろう。そしてこれから、何回思い出すんだろう。


良ければ、この宝物をあなたと共有できますように。
またこうして時間を経て、体験できるの、最高だな!