えす、えぬ、てぃ

好きなものの話をしよう

ここで旗を振ってる(RTF雑感)

エンタメ、私は手を叩いて喜んだりしかできないし、彼らもただただエンタメを届けてくれるだけではあるけど、その距離感の愛おしさ一生忘れたくないな。

そんなことを、ライブから帰ってぼんやりと考えていた。


2018年、それぞれのソロ活動に重点を置いていた彼らが、再び2019年、ツアーを7人で回る。
発表された時、いやでもアルバムとか出したじゃないですか?!!!
って正直思ったわけだけど、実際に4月、RTFに足を運んで、ああほんとに「帰ってきた」なんだな、と思った。
2018年、休んでいたというわけではなく、
それぞれがそれぞれの力を貯めていていろんな景色を見ていて、それが7という形になったのが三代目J SOUL BROTHERSの形なんだろう。
それは、EXILEさんやSECONDさんたちが口にするそれぞれの活動をグループに還元する、というまさしくそれで、
好きになってから何度もそれを実感してるはずなのに、今回、ラストの演出を見ながら、自分も観に行ったライブや舞台、目にしてきた彼らの活躍を一気に思い出して、毎回めちゃくちゃに泣いてしまった。

 

彼らが、何度もステージ上で「自分たちにとってのステージの意味」「パフォーマンスをする意味」を口にしてくれるから、この大阪2daysを終えて、延々とエンターテインメントというものについて考えてる。


映画を観ることが無駄に思えた、という言葉をついこないだみた。その言葉は、だけど、映画を久しぶりに見てそうじゃないと思った、と続いていた。そんなことも、思い出していた。


ライブも、映画も、お芝居も、直接は私たちを救ってくれない。お腹も満たしてくれないし、寒さを凌がせてはくれないし、目の前にあるしんどさみたいなのを、直接は解決してはくれない。最後のについては背中を押してくれることはあっても。だから、そういうものに興味がない人にとっては無駄、で狂気にすら見えるんじゃないかな、と思う。
だけど、そうじゃないんだよなあ、とステージを見ながら思った。そうじゃないんだよ、格好良い人たちを見て眼福とか、いやもちろんそれだってあるんだけど、そうじゃないんだよなあ、それだけじゃ、ないんだよなあ。
だけどきっと、あの時あそこで私たちが彼らと交換している幸福は、言葉じゃ追いつきやしないんだろうとも思う。し、それで良いと思ってしまう。

彼らはエンタメを届けることしかできない、と言った。私もただライブで大はしゃぎして声援を送って、手を叩くだけだ。だけど、それで、たぶん良いんだ…それが良いんだ。


RTFはとてもエンタメに寄っていたと思う。
R.Y.U.S.E.Iにはじまり、メジャーでかつ、ポップで乗りやすい音楽を中心に構成されていて、
演出も老若男女が楽しめる、シンプルで「格好良さ」に振り切ったものだった。


YES WE AREの中のFIREがずっとずっと大好きなんですが、
あのシングルの中の曲ってどれも、R.Y.U.S.E.Iの後の彼らの曲なんですよね。
流星は落ちた、なんて言いながら「正気か?なんて余計なお世話」って中指すら立てそうな彼らが大好きだ。心配などいらなくて、また次、蘇る。いくらだって。
も、絶対そうじゃん、とライブ中ずっと思ってた。まだまだ、彼らは止まらない。
これからだって、安寧に身を任せることなんてなく、彼らはそれぞれ歩いて、交錯していくらだって綺麗な虹を見せてくれる。
そう思いながら、聞いていたから尚更、R.Y.U.S.E.I前におみさんが「僕らの人生を変えてくれた曲です」と叫んだのが最高だった。


彼らには、今、しかなくて
でもその今は、過去からの連続で、生きてきた道そのものの証明なんだな。


道の駅の感想のブログで、生きてるだけで良い、ってのはしんどいって話を書いた中、矛盾するけど、もしかしたらそれかもしれない、と思った。
生きて、ここにいることそれ自体が彼らも私も奇跡ですげえことなのかもしれない。だから、旗を大きく振って、ここにいる、と彼らも私も示している。

 


三代目J SOUL BROTHERSの、彼らがここまで歩いてきて、そしてこれから歩く道をはっきり指し示し、彼らは大きく旗を掲げていた。俺たちは、ここにいる。今、ここに。
9周年、本当に本当におめでとうございます。