えす、えぬ、てぃ

お芝居の感想など

おやすみランタン!

おやすみランタン

銭湯で、お芝居と音楽の融合みたいな公演があるけどと誘われて京都までふらりと出かけた。
もうそのえ、それつまりどういうこと?ってコンセプトの愛おしさったら!

ちょうど雨の日で、でもざざ降りじゃなくてしとしと濡れた少し懐かしい銭湯の看板とか
その前に寄った喫茶店の空気感とか

一日丸ごとを抱え込むようなそんな素敵な公演だった。


お話のあらすじはこちら(公式サイトより

場所は京都。木曜が定休日の銭湯「サウナの梅湯」。

浴槽では翌日の営業に向けて掃除をしているバイトのトミーと、
ラジオを聴いているランタン。

夜が深くなってきたとき、
京都に大きな雷がおち、ふたりは大停電にあってしまう!

暗闇をこわがるランタンに、
トミーはちょっと不思議な未来のはなしをはじめるのだが・・・


お話の合間に花柄ランタンさんの歌が生で演奏、歌われる。
音楽は詳しくないので、あの音楽たちのジャンルをどう言えばいいのか分からない。
わらべ歌とかお母さんといっしょとかで聞く曲みたいで、でもなんか、そう、とも言い切れなくて。
可愛らしくて、透き通った歌い手さんの歌を目の前で聞くのは不思議なかんじだった。

何より、そもそも、劇場、銭湯ですからね。
湯船ふたつが舞台。
たぶん普段は体を洗ったりするところが客席。電気風呂の湯船が音響や照明を操作する卓になってるのは、なんとも洒落が効いてて素敵。
なんだろう、お芝居を観たというよりかは、本当にお風呂に入ったみたいな。
小さい子どもも同い年くらいの人も、もうちょっと年上の人も。男性も女性も一緒くたで、ちよっと寒いからコートとかはみんな着たままで、ぎゅっと座って、ひとつ、お芝居を観る。
なんか、それ全部がおやすみランタンなんだなあと帰り道ぼんやりと考えた。

お話は少し不思議な未来の話。
なくなってしまった銭湯の色んなものをなくした女の子の手伝いをしに過去にドライブに行く話。
普通の会話をしながら、淡々とお話は進む。
たくさん笑わせようとか、泣かせようとするのではなくて、
でも寄り添うみたいなそんなお話と、それを色付けていく音楽たち。
難しいことは何もなくて、後悔してそれを拾い上げたら尚更先に進みたくなるような女の子に、話しかけるトミーは、熱すぎなくて、でもそれが彼がどこにでも、とどのつまりは、銭湯っていう、劇場をでてもそこにふらっといそうな空気感で、そんなお芝居にめちゃくちゃ弱い私はとても幸せな気持ちになった。

お話はハッピーエンドだ。
優しい言葉と、あたたかなランタンとの会話でしっとりと、明るく楽しくお芝居は終わる。
子どもたちが嬉しそうに楽しかった!と喋りながら帰るのを眺めながら、友達と楽しかったねーと帰る。
そんな一日をプレゼントしてくれるお芝居だった。

穏やかに幸せだ。