えす、えぬ、てぃ

お芝居の感想など

そんな日はこないのだけど

ばあちゃんが死んだ。一昨年のことである。 確か、死んでしまう一ヶ月半前、年を越せないと思うし時間はもうないから休みの日にでも帰ってきて欲しいとLINEで連絡があった。秋のことだ。 ただ、私はその頃仕事の試験間近で、当然それは親も分かっていたため…

殿はいつも殿

小岩崎さんが言った、「この場にいる全員のこれからの幸せを確約します!」という言葉を繰り返し思い出してる。それは、本当のことだと思う。殿(との)がいつも殿(しんがり)を守ってくれるように、たしかにこのお芝居はすぐ後ろで守ってくれるに違いない…

愛がなんだ

愛がなんだ、なんなんだよちくしょう、と呟きながら劇場を出た。 笑いたいような泣きたいような気持ちがありながらふわふわと歩く。 目の前で、見知らぬ女の子たちが「幸せになりたーい!」と叫んで、 思わず「あー幸せになりてぇな」って呟いてしまった。 …

未来切符

切符を手渡され、また次の誰かに手渡していく。その物語がとてもとても、美しかった。 劇団6番シードさん、47都道府県を旅していく企画第1弾である滋賀公演、未来切符を観に行った。ミライ編とカコ編に分かれ、更に3話の物語に分かれる。濃密な物語に共通す…

僕に、会いたかった

忘却は罪ではないよ、という話に思えた。 あらすじ(公式サイトより)池田徹(TAKAHIRO)は、島で一二を争う凄腕の漁師だったが、12年前に漁をしている最中に嵐と遭遇して、目覚めた時には全ての記憶を失っていた。事故後、徹は一切漁に出ることなく、失った…

名探偵ピカチュウを見てきたんだけど解決できないこの気持ちの答えを教えてくれ

ピカチュウを観てきた。 とても良かった。 確かに、ポケモントレーナーに憧れた人にはたまらない世界でかつ、ポケモンへの愛情が詰まった作品だった。 細部にいるポケモン一匹一匹にも、台詞にもにやっとさせられる、すごい演出だった。 んだけど、実は一つ…

二度目の蝶々は遠回りして帰る

二度目の蝶々は遠回りして帰る。このタイトルが、とても好きだ。繰り返し思い出している。ふとした瞬間に。遠回りして、帰る。 私は、観終わってから2週間、いやもっとだな、しょっちゅうあの診療所のことを思い出していた。トンチャイのことがきっと大きい…

UNFADEDで色褪せようもないことに直面した

12月30日にライブにいって、三重のファイナルがまだある!!!!って姉とふたり、震えながらチケットを取った。 UNFADEDの話だ。 ※一部演奏した曲の話をしています。ネタバレ注意お願いします。 今回のライブのコンセプトにだいぶやられた。色褪せない、とい…

死が二人を分かつまで愛し続けると誓います

死が二人を分かつまで、愛し続けると誓います。あらすじを読んで、もう一度、タイトルを見るとその時点で肌がざわつく。死んでしまってる。死が分かつまで、と決められた期限をこの二人は越えてる。だけど、一緒にいる。 だとしたら、二人はいつ分かたれるの…

劇作家と小説家とシナリオライター

どんな感情になればいいのか分からなかった。観終わって、それは多い情報量に頭が混乱していたというのもあるし或いは今まで観てきた松本さん脚本はシンプルな、というよりかは感情移入の先がハッキリしていてしかし今回は観ている自分の感情がどこにあった…

FULL MOON埼玉ライビュで夢みたいな景色と共に愛で満たされたので幸せを噛み締めてる話

LDHのパフォーマンスを観ていて、ダンスや歌って、きっと感情を表したりそういう、言葉じゃ追いつかないものを表すためのものなんだって感動してからもう1年くらいが経ってるんですが、登坂さんの歌は、本当に、それなんだなあ、と昨日の埼玉FULL MOONをライ…

何事にも理由があって欲しい

小岩崎小企画の告知を見た時から私は妙にこの公演を楽しみにしていた。なんだか、無性に、ワクワクしてた。うまくも言えないし、理由も分からないけど、別にそのどちらも別に必要ないか、と思う。 下北沢亭は役者さんとの距離が近い。目の前でお芝居が観られ…

FULL MOON静岡1日目に浸っている話

FULL MOON静岡1日目に行ってきた。私にとっては初参戦ふるむんであり、初めて生で観る登坂さんだった。 生で、観れて聴けて、全身で彼の作る音楽を、そしてライブという表現を体感できて本当に良かった、と思う。 登坂さんの音楽は生で聴くとCD音源と全く違…

止められるか、俺たちを

ラストのエンドロールで、気が付けば目元が湿っていた。私はこの監督のことを知らないしつまりは作品も観たことがないし、さらに言うとめぐみさんのことは知らなかったわけなんだけど。それでもとんでもなく、刺さって、刺さったのか分からないけど、なんだ…

Today is Fine day

行ったことのない場所を懐かしいと思った。思い出すたびにふくふくと幸せになるようなそんな舞台に出逢った。お芝居を観に行くと時々そういうことがあって、理屈を通り越して抱き締めたくなるみたいなそんなお芝居に出逢う。と、もう、ひたすらそのことばか…

普通にしろとか自分のありのままでとかうるせえ世の中で生まれたふたつのドラマ

大変だ、と思う。ぼくらは奇跡でできている、が火曜にあって獣になれない私たちが水曜にある。いやもう、週間の予定としてこんな見事な並びがある…?って震えるレベルである。 ぼくらは奇跡でできている、は普通ではない主人公相河が、みんなの普通を少しず…

DTC 湯けむり純情編

あの頃の自分はイケていた、という思いほど苦い思いは無いと思う。 アクション0と銘打ちながら、DTCはハイローが描いてきた物語のど真ん中を走り切った。その爽快さにもやられている。とんでもない映画を観てしまった。アクション0、笑い80、感動20の映画は…

四天王 エレメンタルフィクサー

こんな展開を待っていた、というトクさんの台詞に大きく頷いた。そうだ、クエストさんはいつも、大好きで切望してる物語を、予想を遥かに超えるエネルギーで届けてくれるのだ。 (あらすじ:公式メルマガより)孫悟空、桃太郎、アラジン、ピーターパン──異な…

SOW大阪2日目を観て彼等の表現に想いを馳せた話

今日を一生懸命生きるしか、できることなんてないんだなあということをひたすらに考えていたような気がする。 3年ぶりとなるEXILEのツアーライブ、そのスタートダッシュの大阪公演に急遽行ってきた。奇跡みたいな巡り合わせで観に行って友人には感謝しかない…

アルバムFULL MOONを聞いてびしゃびしゃに泣いた話

登坂広臣さんのことを、好きになる未来というのは全く想定していなかった。全く、とか言うととんでもなく失礼なんですが、しかしハイローを観ながら雨宮兄弟を見て、うっわ、人気ありそうー分かるーでも私は別にそんなでもないかなーアクション格好いいねー…

続 八王子ゾンビーズを見て考えたこと

昨日感想書き上げて、それからアイスも食べてうだうだ考えてたんだけど思いが止まらず、書き殴ったので、蛇足的にアップする。忘れないために。 もういっかい、自分にとっての12年がなんだったのか見つめ直す時間だったんだな。 例えば、羽吹くんをこいつを…

八王子ゾンビーズ

信じられるものは、たぶん人生でそう多くはないのだと思う。 八王子ゾンビーズを観てきました。 私は元々、たぶん応援上映というものに対して腰が重く(と、最近気付いた)応援上演パートがあります!と聞いた時におお、まじか、とちょっと及び腰になった。…

退屈な日々にさようならを

お盆だった。それは、死んだ人が会いに来たからじゃなくてそうじゃなくて、死んだ人と生きてる人の輪郭が曖昧になるようなそんな映画だったからかもしれない。 十三のシアターセブンは、こういう映画を観るのにとても幸せな会場だと思った。規模感とか、チケ…

ウォークマンの中のヒーローが暴れまわった日の備忘録

どんな気持ちになるんだろうってはじまる直前まで思ってた。どんな気持ちなんだろう。誰かに怒られるんじゃないか、ファンじゃないくせに、とかファンのくせに、とか、兎にも角にも、そんなことを、ただただ考えてた。 お前はいつもそうかーい!だけど、楽し…

カメラを止めるな!

馬鹿馬鹿しいほどに笑って、笑って笑って、ほんの少しじんわりした。夏休みに、親や祖父母に連れて行ってもらった映画でやったみたいに「楽しかったねえ」とにこにこ、映画館を出たような、そんな気持ちで私は友人と楽しかったねえと笑いながら外に出た。 カ…

お守りにしてきたチケットのことを思いながら、頭に浮かんだことなどを書いた

公演中止という単語に、なんだか妙に縁がある。いらんわそんなもんって感じだけど。度々、観に行くものや知り合いの芝居が中止になったり、そういうことがあって去年急遽身内の不幸で舞台が観に行けなくなった時はもしかして私はどこかでお芝居の神様を怒ら…

「ずっと好きでいる自信も好きでいてもらう自信もない」

「ずっと好きでいる自信も、好きでいてもらえる自信もない」パンバスで、大好きな台詞だ。2回目を観て改めて思った。たぶん、私はこの台詞に出逢ったからこの映画が大好きなのだ。 もちろん、他にも好きな台詞はたくさんあるのだけど。 私には、ご存知の通り…

遠くの花火→もう一回の乾杯

先日、HEP HALLで観た空晴さんのお芝居。 そのDVDを2作観た。 関西弁の心地のいいリズムとあるあるの会話。 なんだろうその懐かしさからなのかまるで違和感なくするすると物語に入り込んでいく。 ひとつは、十年祭(10周忌)と10年ぶりの町の花火をきっかけ…

焼肉ドラゴン

生きることが地獄だって切り捨てられたらいいんですけど、そこでも、笑って生きていくしかないんだなあ、と私は家族がバラバラになったシーンで思ったのでした。 焼肉ドラゴンを観た。あの、大泉さんが出てるってのは間違いなく観た理由だし嬉しいんだけど、…

君の名前で僕を呼んで

ずっと考え続けてることがあってどうしようもなく大切な人と出逢えることは果たして幸せかどうか、ということなんだけど。そんなことを、私はこの映画中ずっと考えていた。 静かな映画だった。避暑地で、17歳と24歳の青年がゆっくり惹かれて反発して、駆け引…